園の概要

保護者も先生も、「子どもたちが良い子に育って欲しい」と願う気持ちは同じです。
世の中で良い子といわれるのは勉強だけができる子ではありません。
良い子とは、明るく元気で、素直でまじめでやさしくて、一所懸命取り組む心の強い礼儀正しい子です。
自分のことは自分で、みんなのことはみんなでできる生きる力のある「自律した人間」に育って欲しいのです。
その基礎となるのが「態度教育」です。

態度教育とは「挨拶」「返事」「履物をそろえる」「姿勢を正す(立腰)」「食事のマナーを身につける(食育)」を体系的にまとめた教育です。
これらを実践することで子どもの心がきたえられ、人としての基礎がしっかりと身につきます。
態度教育では実践の方法や目標がはっきりと決まっています。
従来のしつけ教育と比べて、成果が子どもたちの様子にはっきりと表れることが特徴です。

当園はこのカリキュラムを率先して実施しております。
態度教育は、保育現場のみならずご家庭との協力によって成立します。
是非この機会に「態度教育」についての理解を深め、園のみならずご家庭でも協力してコツコツ実践して頂ければうれしく思います。

態度教育の5つの要素
  • 挨拶

    具体的な目標(例)

    • 朝、昼の挨拶を知り使い分けようとする(年少~)
    • 相手の顔を見て立ち止まり、身体を相手に向けて足をそろえ、姿勢を正し、元気に挨拶をすることができる(年長)
  • 返事

    具体的な目標(例)

    • 名前を呼ばれて「はい」の返事ができる(年少~)
    • 出席点呼、行動前の返事を目を見てすることができ、行動に移すことができる(年長)
  • 履物をそろえる

    具体的な目標(例)

    • 靴箱の靴を両手でそろえることができる(年少~)
    • いつでもどこでも自分の履物はもちろん、他人の履物も進んでそろえることができる(年長)
  • 姿勢を正す(立腰)

    具体的な目標(例)

    • おはじまり、朝礼で立っての立腰ができる(年少~)
    • 立腰の姿勢を5分間保つことができる(年長)
  • 食事のマナーを身に着ける(食育)

    具体的な目標(例)

    • お箸を持って食べようとする(年少~)
    • 箸やスプーン、食器を正しく持ち、正しい姿勢で30分以内に食べることができる(年長)

園での取り組み

  • 挨拶 相手に心を向ける ー信頼の第一歩ー

    子どもは自分から大きな声で挨拶をします。
    このとき、相手にきちんと気持ちを向けるように指導しています。気持ちを向ければ自然と手を止め、足を止め、相手に体を向けることになります。

    【家庭で気をつけたいこと】
    子どもに声をかけられた際は、作業を中断し、子どもとしっかりと目を合わせ、体を向けて話を聞くようにしましょう。

  • 返事 心のコップを上に向ける ー尊敬の第一歩ー

    「ハイ」という気持ちの良い返事をします。「ハ~イ」ではなく「ハイッ」です。「ハイ」は漢字で書くと「拝」です。人を大切にし、敬意を表す言葉です。相手の目を見て「ハイ」と返事ができるように指導しています。
    子どもの心はコップに例えることができます。返事に対する態度が悪いと、心のコップは上に向かず、いくら親が良いことを伝えても子どもの心のコップには入りません。ちゃんと返事ができることは、この心のコップを上に向けることにつながります。また、話を聞くという基本態度が身につくことになり、人を尊敬する第一歩になります。

    【家庭で気をつけたいこと】
    子供は親の態度を見て育ちます。少々堅苦しくてもちゃんとした態度で接し、夫婦どおしお互い敬う姿勢を忘れないように心掛けてください。

  • 履物をそろえる ものと心のけじめ ーけじめの第一歩ー

    履物をそろえる時の大切なポイントは「両手を使う」ことです。両手を使うことは心をこめることにつながります。両手で丁寧に履物をそろえよう、と指導しています。履物をそろえることで、主に以下に挙げる力が身に付きます。

    ① 自制心と自立心
    ② 整理整頓と次への準備の習慣
    ③ 物事を丁寧に行う、ものを大切にする気持ち

    【家庭で気をつけたいこと】
    履物のみならず、整理整頓を心掛けましょう。その心意気はきっと子どもに伝わり、自分勝手ではなく、相手の立場に立って「次への準備」が行えるようになるでしょう。

  • 姿勢を正す(立腰) 心と身体をコントロールする ー人間の土台ー

    立腰の方法

    1. 椅子に座る子どもの後ろに立って、手のひらを背中に向け指先を下にして、背骨にそってすーっと下ろします。
    2. そして、おへその後ろをちょっと押してあげます。すると曲がっていた腰骨が、おなかをちょっと突き出すような感じで真っ直ぐに伸びます。

    昨今問題となっている「キレる」ということは、「我慢」ができないということです。
    反社会的行動を引き起こす子供の家庭調査の結果、この「我慢」の教育不足が原因の第一に挙げられています。とはいえ、この時代に子供に我慢を強いるのは至難の業です。
    そこで当園は、毎日朝の会で一人ひとりに立腰の指導をする時間をとっています。また、保育がはじまる前や終了したけじめのときに、立腰を行っています。
    正しい姿勢がとれるように指導していきます。姿勢を正すことによって、以下の力が身に付きます。

    ①意志力 ②集中力 ③持続力 ④判断力 ⑤けじめ

    【家庭で気をつけたいこと】
    ちょっとの時間で結構ですので、図に示す立腰の方法をご家庭でも実践してみてください。晩ごはんの前などがおすすめです。その時同時に、「優しい子になってね」「スポーツがんばってね」など祈ってあげてください。その気持ちはきっと伝わります。

  • 食事のマナーを身につける(食育) 命への感謝 ー健康の土台ー

    食育の一番大切なことは「命」への感謝です。
    命をいただくことによって私たち人間は生かされていることを伝えないといけません。しっかりと手を合わせて「いただきます」を唱えましょう。
    この「いただきます」には2つの意味があります。ひとつは「命」そのものをいただくことへの感謝。もうひとつは「食べ物を作る」「運ぶ」「調理する」など食に関わったすべての人たちへの感謝です。食べ物に関心をもち、感謝していただくことはもちろん、食事の正しいマナーも教えています。

    【家庭で気をつけたいこと】
    会話の中で食に関する知識を与えてあげると、子供の食への興味・関心がどんどん高まります。

【参考文献・文書引用】
松井 直輝・栗山 正樹 ,『シンプルな習慣から心が育つ。「伸びる子」の基本ができる。お父さんお母さんのための態度教育ハンドブック 親子で取り組む5つのしつけ』, NPO法人 エンジェルサポートアソシエーション